保守系ブロガーの天皇家への汚い罵り

ICANのノーベル賞受賞を祝すとともに、平和な日本、平和な世界、をと国民に呼びかけている天皇皇后両陛下のお言葉など引用して一文を投稿しようと何度かGoogle検索をかけたところ、とんもない一文が引っかかった。

天皇陛下、姑息でございましょう、お抱え床屋を使った反政府プロパガンダ・・・』という見出し。ブログ名は「BBの覚醒記録」。ところが、このブログはこの9月に閉鎖し、現在は「BBの談話室」になっている。推測だが、お仲間から、「いくらなんでも」とでも指摘されたのだろう。

私の場合、前述の一文に辿り着くため、「週刊文春平成29年2月10日号 天皇の理髪師 半藤一利」というキーワード入れました。

BB氏とはどのような人物かは不明だが、日本会議運営委員深田匠氏と友好的なメールの遣り取りをしており、また、日本会議国会議員懇談会赤池誠章参議院議員山梨県)のブログをブックマークしている点からみても、更にあちこち開いていくと、保守・右翼の論客の名がキラ星のごとく立ち現れるところからみても、安倍政権を背後で支える日本会議と考え方は一致している人物とみていいだろう。

詳しくは、直にアクセスすることをお薦めするが、いくつかのタイトルや文章の一部を引用します。いやはや汚い罵りばかりで・・・。(引用はコピペなのでママ)

① まずこの『天皇陛下、姑息で・・・』の本文から。

― 焦っていらっしゃるのか、老人特有の癇癪なのか・・・・天皇陛下(実はたぶん背後の皇后)ー

ー 自衛隊と国歌がお嫌いな両陛下は自衛隊に守ってもらう気もおありんでないのでしょうが。政府専用機を使われる時も、自衛隊員の姿を厳しく排除。政府専用機って、自衛隊の管轄なんですけど?
世話だけさせて、後は邪魔?ー

ー GHQ史観と皇后左翼思想に毒された天皇の「抜け殻」ー

― あの時よ、皇后の頭の悪さを、改めてほとほと感じ入ったのは。ー

― 被災地訪問ねえ・・・・・鬼怒川氾濫で人が死に、家が流されてルト気、お二人で美術館見物いらして、ニコニコ楽しそうになさってたの、あれは、まぼろし~?ー

― 人前でベタベタひっつきまわって、そのベッドまでふと思わせる男女のにおいを生々しく立てる天皇皇后って、前代未聞ですわね。ー

② 次に『祭祀無き天皇は、ただの安倍政権アンチの左翼運動家でしょう』から。

ー 雅子妃は、もちろんこの日の祭祀はご欠席。それでいて、皇后にはなるおつもりのようで、いけ図々しいこと。食って、ひって、肥えて寝る。豚でも務まる皇后陛下済州島の黒豚でも、まだしも食料の役に立つ。ー

③ もう一つ『皇太子悪用計画の、潘基文が消えた』から。

ー 頭の悪い皇太子殿下を、小和田一族も関係している反日国連を根城に利用、竹島不法上陸の韓国元首相・韓昇洙(ハン・スンス)と共に、囲い込んで韓国への謝罪旅行を企んでいた潘基文国連事務総長。ー

いやはや、自民党支持、保守を自認する人は、天皇陛下を尊崇し、敬意をもって言葉を紡ぐものと思っていたが、さにあらず。BB氏はもはや敵意を抱いているといっていいだろ。引用文に見られるように、特に美智子皇后と皇太子夫妻を標的にしている。

では、これはBB氏だけが特殊なのか。そうではない。日本会議が退位に反対し、天皇陛下を宮中の奥に閉じ込めようとしていることは周知のことで、「天皇陛下の退位を巡る政府の有識者会議」で退位を認める発言をした桜井よし子氏は、日本会議から「裏切者」と批判された。安倍首相のオトモダチの意見は、毎日新聞2017年5月21日付けを引用する。

ー ヒアリングでは、安倍晋三首相の意向を反映して対象に選ばれた平川祐弘東京大名誉教授や渡部昇一上智大名誉教授(故人)ら保守系の専門家が、「天皇家は続くことと祈ることに意味がある。それ以上を天皇の役割と考えるのはいかがなものか」などと発言。被災地訪問などの公務を縮小して負担を軽減し、宮中祭祀(さいし)だけを続ければ退位する必要はないとの主張を展開した。陛下と個人的にも親しい関係者は「陛下に対して失礼だ」と話す。ー

このように、被災地に足しげく通い被災者と膝を交えて交流する両陛下がお気に召さないのが日本会議である。安倍首相も同様で、雑誌「月刊日本」は次のように、天皇陛下を茶化す安倍首相の姿を伝えている。

ー「ある有力政治家の話ですが、彼が官邸の総理執務室で安倍さんと生前退位の話をしたら、安倍さんはカーペットに膝をつきながら、『こんな格好までしてね』と言ったらしいのです。ちょっと何て言うか、天皇陛下が被災者の方々に寄り添うお姿を、そういうふうにちゃかしてみせるというのは......。信じがたいですね」ー

私は、今日の日本の天皇制(象徴天皇)が未来永劫存続するとは考えない。人類の歴史を見れば、「君主制」から「共和制」という流れは明白である。だからといって、「即時天皇制廃止」とは全く考えない。天皇はじめ皇族方の存在が日本国民にとって積極的な意義を有する限り、天皇制の問題を議論の俎上にあげる必要はない。

許せないのは、崇敬するような顔をして、宮中に幽閉し、政治的に利用しようとする腹黒い連中である。

TOKYO MXテレビ「西部邁ゼミナール」を観た

話を聴いても、書き物を読んでも何の役にも立たない保守論者は、困ったちゃん以外の何物でもない。最近では、「朝日叩き」で脚光を浴びている小川栄太郎氏がイチオシの困ったちゃんだが、こうした輩とは違って、情勢認識などに関しては参考になる保守論者もいる。

かつては大嫌いだった西部氏もその一人だし、「ゼミナール」で知ったアメリカ在住の評論家伊藤貫氏もそうだ。その他、一水会木村三浩氏や鈴木邦男氏、「ゴーマニズム」の小林よしのり氏にも関心はある。

 

その伊藤氏を招いての今日のゼミナール。

タイトルは「世界大分裂を語る!!! いつまでアメリカの属国でいるのか」

要旨を番組案内からコピペして紹介します。

 

『資本主義と民主主義が行き詰まる世界混沌化によって国経済・国際政治は今、米中露印欧と5極化へ向かっている。北朝鮮核武装・ミサイル発射といった緊張感が高まるが、日本はアメリカの顔色を窺いながら「核の傘がある」というフリをしている。今後3~5年の間で北朝鮮は数十発の水爆を保有しアメリカ国民数百万人を殺す能力を持てば、恫喝された日本をアメリカが守ることはない。』

 

ゼミナールにはいろんな論者が出演するから、確たる世界観を持っていないと引きずられのるで(オイラもその一人だが)、お薦めはできませんが・・・。

 

内閣官房参与の「虫干し」?

新聞の「首相動静」に毎日目を通すように心掛けている。

首相の個性というか、趣味嗜好というか、関心事項というか、洞察力を膨らませれば政権が直面している課題も見えてくる。

「首相動静」から読み取れる安倍首相の最大の特徴は、「谷内正太郎一行」との打ち合わせである。頻繁なのだ。ほぼ毎日といっていい。

谷内正太郎とは、国家安全保障局長。「一行」として加わるのは、外務、防衛両省幹部。昨日12月6日は、外務省は総合外交政策局長、防衛省は防衛政策局長と統合幕僚長、それに内閣情報官。メンバーには事務次官や審議官が加わる場合もあるが、昨日のメンバーが基本形か。この中でも注目は制服組トップの統合幕僚長。ほぼ毎回登板という感じだ。首相は自衛隊最高指揮官なのだから、シビリアンコントロールの観点から、しっかり制服組をコントロールしているということで安心していいのかもしれないが、歴代首相と比較して抜群に多いのでは。軍事がテーマになっているということか。

「谷内一行」があまりに頻繁に官邸に出入りするからか、他省庁の幹部の影は誠に薄く見える。そういえば経済界の人間も少ないように思う。

 

ところで、12月6日の官邸には普段とは異なる人物が次々と出入りしている。

内閣官房参与」である。時間を追ってみる。終時間は次の面会者の始時間にしてある。

10:26~10:42(16分間)吉村泰典

10:42~10:49(7分間)木山繁

10:49~11:02(13分間)荒井広幸

13:13~13:20(7分間)岡本全勝

13:20~13:36(16分間)菅原郁郎

18:36~18:40(4分間)加藤康子

18:40~18:49(9分間)宗像紀夫

計7名、通算時間は72分間、一人平均10分間。

何ですかこれは? たまには話を聞いてやらにゃと考えたんですかねえ。10分ばかりじゃ仕様がないでしょうに。俗にいうところの「虫干し」?

ところで内閣官房参与って何人いるの? 答えは15名。史上タイの数の多さ。中に先月任命された人物が2名。西川公也荒井広幸の両氏。農政通と評される西川氏は先の総選挙で落選。荒井氏は昨年の参院選新党改革代表として比例区に出馬して落選。荒井氏は安倍首相とは自民党初当選同期だが、郵政民営化に反対して離党、今年9月末に自民党に復党していた。落選者の救済? 安倍首相って優しいんですね。

官邸肥大化の象徴であり、引き続きチェックしていきたい。

森友問題

今日から師走。

スカッとしない師走になりそうだ。

森友問題。

国会で論議されているが、解明は進まない。

解明が進まないのではない。あるべき物証がまるで出てこないし、よって「容疑者」の「自白」が得られないだけだ。

 

事実は明快である。

国有財産の管理を担当する役人が、最高権力者の影が明確な案件に最大限忖度して、国民の財産を投げ売りしたということ。これに尽きる。

 

だいたい、役人が、何を好んで、懲戒の危険を冒してまで、不正な値引きをするか。何の働き掛けも無ければ、そんなことはしない。するはずがない。震源地は、黒幕は、安倍昭恵氏であり、財務省との連絡役は当時総理夫人付きの谷査恵子氏。その他関係者多数。

 

本来ならば、こんな明々白々の不正が明らかになれば、責任の所在の追及と処分が必定なのだが、下手に処分などすれば、財務省上層部はもちろん、黒幕たる昭恵夫人の働き掛けも明るみに出るので、安倍総理も麻生財務相も、他人事のような答弁をしている。のらりくらりと逃げ切る姿勢がみえみえである。

 

二階自民党幹事長は、9月に森友・加計問題を「小さな問題」と言い放った。おそらく自民党の議員さんたちの正直な感覚なのだろう。彼らにとっては、「疑獄」というようなレベルの案件こそが「問題」なのであって、数億円レベルの国有地の売り買いなど、「小さな問題」なのだろう。

 

疑獄と言えば昭和29年の「造船疑獄」。安倍総理の大叔父たる佐藤栄作自民党幹事長(当時)の逮捕を阻止するために、指揮権が発動されたことで歴史に残る疑獄である。今度は大甥の安倍総理が俎上に上がっているのだが、「しつこい」学園長夫妻が関わる数億円の事案では、あまりにケチで総理はご不満か?

 

いやいや、総理夫人が関わる案件というそれだけで、十分に歴史に残る事案ですぞ。総理には本腰を入れて解明して頂きたい。身内であろうと、いや身内であるからこそ、厳しく対処するところに、国民は喝采するでしょう。身内の「小さな問題」に蓋をした総理として歴史にケチな名を残すのは恥ずかしいよ。