森友問題

今日から師走。

スカッとしない師走になりそうだ。

森友問題。

国会で論議されているが、解明は進まない。

解明が進まないのではない。あるべき物証がまるで出てこないし、よって「容疑者」の「自白」が得られないだけだ。

 

事実は明快である。

国有財産の管理を担当する役人が、最高権力者の影が明確な案件に最大限忖度して、国民の財産を投げ売りしたということ。これに尽きる。

 

だいたい、役人が、何を好んで、懲戒の危険を冒してまで、不正な値引きをするか。何の働き掛けも無ければ、そんなことはしない。するはずがない。震源地は、黒幕は、安倍昭恵氏であり、財務省との連絡役は当時総理夫人付きの谷査恵子氏。その他関係者多数。

 

本来ならば、こんな明々白々の不正が明らかになれば、責任の所在の追及と処分が必定なのだが、下手に処分などすれば、財務省上層部はもちろん、黒幕たる昭恵夫人の働き掛けも明るみに出るので、安倍総理も麻生財務相も、他人事のような答弁をしている。のらりくらりと逃げ切る姿勢がみえみえである。

 

二階自民党幹事長は、9月に森友・加計問題を「小さな問題」と言い放った。おそらく自民党の議員さんたちの正直な感覚なのだろう。彼らにとっては、「疑獄」というようなレベルの案件こそが「問題」なのであって、数億円レベルの国有地の売り買いなど、「小さな問題」なのだろう。

 

疑獄と言えば昭和29年の「造船疑獄」。安倍総理の大叔父たる佐藤栄作自民党幹事長(当時)の逮捕を阻止するために、指揮権が発動されたことで歴史に残る疑獄である。今度は大甥の安倍総理が俎上に上がっているのだが、「しつこい」学園長夫妻が関わる数億円の事案では、あまりにケチで総理はご不満か?

 

いやいや、総理夫人が関わる案件というそれだけで、十分に歴史に残る事案ですぞ。総理には本腰を入れて解明して頂きたい。身内であろうと、いや身内であるからこそ、厳しく対処するところに、国民は喝采するでしょう。身内の「小さな問題」に蓋をした総理として歴史にケチな名を残すのは恥ずかしいよ。